吉越浩一郎・立花岳志 共著:クラウド版デッドライン仕事術

皆さま、こんにちは!NICE ONの四ケ所です。

設立当初、【NICE ONは何屋さん?】という問いに対して、シンプルに返答できないとダメだと感じていました。

なぜなら、長く説明がいるということは、私自身が、私の仕事をよく理解できていないと思ったからです。

それからというもの、シンプルに言えば何?という思考が、かなり身についたような気がします。

セミナーなどで【分かりやすい】と仰って頂くことがありますが、もしかしたら、【シンプルに伝えられている】のかもしれません。

デッドライン仕事術というタイトルが、私の性格にピッタリ

今回は、吉越浩一郎さんと立花岳志さん共著である【クラウド版デッドライン仕事術】について、書評させて頂きます。

まず、何と言っても、この本のタイトルに惹かれました。

性格的に、いつまでに終わらせる仕事なのか、その期限が決められていなものが、とてもイヤなのです。

優先順位が決められませんし、例えば、次の人に渡す仕事であれば、その人がいつ終わらせて欲しいと思っているのか、気になって気になって仕方ないのです。

だったら、最初からデッドラインを決めることって、お互いのためにも、すごく大事なことではないかと思っているのです。

なので、読む前からとっても楽しみな本でした。




【期限】のない仕事などない

「佐藤君、この書類、ナルハヤで頼むよ」

「課長、分かりました!時間を見つけてやっておきます」

第1章の冒頭、この会話が紹介されているのですが、著者のお二人が伝えようとなさっていることが、すごく表れていると思いました。

皆さまにもご経験がおありだと思いますが、おそらく、佐藤君は、課長が【期待】する時間には、その仕事を終えられていないでしょう。

なぜなら、空いた時間がない限り、手を付けられないという返事になっているのですから。

私が佐藤君だとしたら、必ず「課長、期限はいつでしょうか?」と尋ねますし、逆に、私が課長だとしたら、この本にも紹介されているように、

「佐藤君、この書類を仕上げて欲しいんだけど、いつまでに出来る?」

「課長、今日中に仕上げます」

「分かった。頼んだよ」

という、コミュニケーションをとると思います。

ただ、私がデッドライン仕事術と考えていたのはここまでで、【期限】のない仕事などないというのは、あくまで、入り口に過ぎませんでした。

19年連続増収増益を達成

私が思っていたデッドライン仕事術は、仕事に【期限】を設けることで、優先順位を付けやすくりなり、仕事に取り組みやすいと考えるものでした。

これは、方法論の話であり、その方法を、いかに全体の成果に繋げるかという視点が、完全に欠けていました。

吉越浩一郎さんが社長を務められた、トリンプ・インターナショナル・ジャパンでは、デッドライン仕事術を取り入れることで、

・社長就任後、19年連続増収増益を達成

・売上は5倍

・残業無し

・本社スタッフの正社員数が120名から70名近くに40%減少

という、華々しい成果をあげられています。

私は、コンサルタントとして、企業様と関わらせて頂くときには、次の3つの指標を、矛盾なく良化することを目標としています。

1、粗利の増額 2、在庫の減少 3、業務費用の減少

吉越さんの経営者としての取り組みは、まさに、私がいつも掲げる目標を、見事にクリアされておりました。

その取り組みが、デッドライン仕事術なのですが、それは、2つの柱で構成されているのだそうです。

・すべての仕事に期限を設定すること

・1日の仕事の終了時刻を設定し、それを死守すること。

やはり、成果をだす仕組みというのは、シンプルが1番ですね。

優先順位を即決して【今日】の仕事に集中せよ!

そもそも欧米人には、仕事が終わらなければ残業すればいいという発想がなく、企業が業績を上げ、シェアを拡大していくためには、いかに【全社員】が揃って効率を上げるかがカギとなるそうです。

まさに、部分最適を積み上げていくのではなく、全体最適思考で物事を捉え、実践していかなければ為しえないことだと思います。

今の日本だと、デッドライン仕事術とは逆に、さらに残業や人を増やして、対応していくのではないでしょうか。

24時間働くのではなく、8時間で同じ仕事を終わらせる。

ポイントは、1人ではなく、【全社員】で3倍の効率を達成することを考える。

それを指標にした公式が、この本で紹介されていました。

仕事の成果=時間×能力×効率

多くの日本人は、時間×能力、つまり、時間をかければ良い仕事ができると誤解している。正しい考え方は、時間×能力×効率でなければならないと、警笛を鳴らしておられます。

まさに、現在の働き方改革に通じるお話なのですが、ここで、必要になってくるのが、その日に片付けないといけない仕事の優先順位付けだそうです。

吉越さんは、この点について、より簡単なものからスピードをつけ片付けていき、より難しい課題に心と時間の余裕をもって取りかかるべきだと仰っています。

残業無しを実現する方法

この本では、いかに効率をあげて働き、残業をゼロにするかについて、その方法が詳細に書かれています。

・すべての書類をデッドラインで管理する

・すべての仕事に【誰が、何を、いつまでに】を決める

・複雑な仕事は細かく砕く

・がんばるタイムは口をきかない

・【早朝会議】ですべての問題を可視化する

如何でしょうか?

19年連続増収増益を達成された吉越さんが、実際に、実践されていた内容です。

そして、1つひとつが複雑ではなく、シンプルですから、ぜひ、取り入れさせて頂きたいと、率直に思いました。





クラウド時代のデッドライン仕事術

第2章から第6章までは、立花岳志さんが、吉越さんのデッドライン仕事術について、あらゆるツールを使って実践する方法を、惜しげもなく披露されています。

詳細に記載されていますので、立花さんご自身が実践なさっている内容だということは、一目瞭然です。

そう考えると、どれだけ凄いことをなさっているか、否が応でも伝わってきます。

立花さんは、クラウド時代のデッドライン仕事術として、次の7つのコンセプトを掲げられました。

☆いつでもどこでも、必要な情報すべてにアクセスできること

☆時間と場所に縛られない、ノマドワークスタイルに対応していること

☆すべての仕事について、「誰が、何を、いつまでに」するかが、明確であること

☆離れた場所にいても、関係者全員に、必要な情報全てがリアルタイムで共有できること

☆ノイズに邪魔されることなく、集中して仕事をこなすことができること

☆ムリ・ムラ・ムダのない、スマートなシステムであること

☆パソコンやスタートフォンが壊れたり紛失したりしたときに、情報がうしなわれてしまわないこと

読んでいくと、便利だからこそ、データそのものを守る仕組みや、クラウドだからこそ、気付かせてくれるアプリケーションの必要性が分かってきます。

しかも、徹底活用することで、ムリ・ムダを省き、最適化した形で・・というところが、吉越さんの取り組みと、立花さんの取り組みが、相反するものではないということを証明しています。

複雑なものは細かく砕くように、人生計画も細かく砕く

この本では、エメンタールチーズ化として紹介されていましたが、うまく仕事が進められないときは、まず、仕事をできる限り細かくブレイクダウンするのが有効だそうです。

このエメンタールチーズ化を、立花さんは、人生のプランにも取り入れておられました。

人生を、仕事・家庭・財産・教養・健康・趣味の6つに分類します。

この6つの柱について、60年計画をたてていらっしゃるのですが、その作成方法が、5年ごとの計画を、12ブロック積み重ねるというものなのです。

さらに、5年ごとの計画を、1年ごとの計画に。

そして、1年ごとの計画を、3ヶ月ごとの計画に。

またさらに、3ヶ月計画を、1ヶ月単位に。1週間単位に。

最後に、毎日の予定に分解なさるのです。

だからこそ、立花さんは、今日という1日に集中できるのではないでしょうか。

吉越さんが、19年連続増収増益を達成されたように、立花さんが、人生を豊かに暮らしていらっしゃる理由は、シンプルにいえば、【今日1日の中で、優先順位の高いものに集中し完結させることが、成果に繋がっている】ということではないかと思いました。

週次レビューと週次計画を実行しよう

この本を読んで、成果が出ないなんて、絶対にウソだと思えるくらい、成果へのプロセスが丁寧に書かれています。

いくら素晴らしい計画を作っても、その通りに実行出来るとは限らない。

まさに、その通りですよね。

では、どうするか?

立花さんがなさっているのは、週次レビューと週次計画を、定例のタスクにするということでした。

時間にして、約2時間だそうですが、これが大事なのは、衆知の事実ですよね。

ただ、誰も大事にしていないだけで・・

成果と失敗の分かれ道ではないでしょうか。そんな気がしました。

立花さんの【予定は振り返ることで、いくらでも修正できる】というマインドが、例えその週に上手くいかなかったとしても、上手くいかなかったままにしないことに繋がっているのでしょうね。

会議が無駄なのではなく、会議の内容が無駄を作っている

吉越さんは、会議は、正しく行えば、非常に効果的であると述べられています。

いったい、会議の何が効果的で、何が無駄なのでしょうか?

効果的な会議は、【決める】場であり、無駄な会議は、【話し合う】場、【相談する】場、【報告する】場だそうです。

確かに、2時間や3時間の会議に出席した後に、いったい何のための会議だったんだろう・・と思うことは、少なくありませんよね。

絶対に残業しない会社からすれば、毎朝行われる早朝会議が無意味になることは、致命傷に繋がりかねません。

ここで、吉越さんの意図を感じました。

【決める】場にするためには、決められるようにするための準備が必要ですよね。

まさに、事前に考えてから会議に参画しなければ、他の人に迷惑をかけてしまいます。

それが、毎朝毎朝、1時間から1時間半行われるわけですから、人財が育っていく様子が、明確にイメージできました。

教育ではなく習育だから人が育つ

吉越さんは、仰います。

仕事というものには、99%正解がない。

正解がないものに関しては教えられない。だから、教えて育てるのではない。

そして、正解がないものに関しては、習育。つまり、習って育つというのが正しい。

これは、他動詞ではなく自動詞。判断は、自ら下す以外にない。

だから、誰にでもチャンスがある。

この言葉に触れたとき、この本の背景にあるものというか、根底に流れているものを感じずにはいられませんでした。

ルールを作らないと、だれも、仕事をせず、残業ばかりしてしまうから・・

ではなくて、

社員一人ひとりの能力を最大効率で発揮することにより、会社が生み出す価値を最大化するためのものでした。

一人ひとりの人生がより豊かになるように、会社に習育の仕組みがある。

その仕組みの全貌が、この本の中に込められていました。

ぜひ、お勧めの一冊です。

ブログ筋トレ中の文章を、最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。

今後とも、どうぞ宜しくお願いします。

ブログ筋トレVol.23

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ABOUTこの記事をかいた人

四ケ所 秀樹(しかしょ・ひでき)
NICE ON株式会社(ナイスオン) 代表取締役。

「粗利最大化」と「粗利最速化」を信条に、1年後の利益幅を最大97.5倍にした他、直近では、300万円の利益だった企業の教育を担い、4年間で7,000万円の利益にまで引き上げた実績を持つ。

MG開発者の(株)西研究所西順一郎氏、そして、(株)ソフトパワー研究所清水信博氏に師事し、企業の健康を司る【氣(社風)・血(お金)・水(業務フロー)】に関する社内研修を展開している。

【これから100年を志す企業を、絶対に守り切る土台づくり】を使命とし、赤字スパイラルから黒字スパイラルへの思考のシフト、全体最適思考の経営を指導している。

1974年佐賀生まれ。関西学院大学法学部卒。

保有資格

■西研公認MGインストラクター
■SP研公認最上級TOCインストラクター(日本第1号資格取得者)
■STR認定コミュニケーションマスター(世界第1号資格取得者)
■TOC‐ICO国際認定 思考プロセスジョナ登録