過去を見る月次から、未来を見る日次決算へ 〜あるパン屋さんの物語 連載第5回〜

皆さま、こんにちは!NICE ONの四ケ所です。


昨日は、10万円の設備投資で、年間に600万円以上の売上を達成するようになったお話を、お伝えさせて頂きました。


昨日のブログは、こちらです。
10万円の設備投資で600万円の売上増! 〜あるパン屋さんの物語 連載第4回〜


パンの原材料である小麦粉の値段が高騰すると分かり、パン屋を閉めようかと悩まれていた社長でしたが、MQ会計表の情報により大丈夫だと分かり、前向きに対策を打たれました。


そして、愚直に実践されました。


その1つが、P(売価)アップであり、もう1つが、10万円の設備投資でした。


その後、順調に成果が出ましたので、次のステージに進むことを提案させて頂きました。


それが、月次決算から、日次決算への移行でした。



過去を見る月次から、未来を見る日次決算へ

経営者の数字力は、簡単に言うと、5つの段階があると思います。


第1段階:勘と経験と度胸(西研究所の西先生は、この3つの頭文字をとって、KKDと言われます)によって経営を行い、利益が出ているのか、出ていないのか分からない段階。


第2段階:現金が底をつき、銀行からの借り入れで生き残り、返済のために経営をしているような段階。


第3段階:このままではダメだと思い、損益計算書(決算書)に書かれている数字の意味を勉強する段階。


第4段階:損益計算書では儲からないと気づき、儲けるためのMQ会計を勉強する段階。


第5段階:儲けたお金を何に使うのか。つまり、5年後に何を残すのか、5年後の貸借対照表(B/S、バランスシート)を作り、BS経営に突入する段階。


このパン屋さんの社長は、すごく勉強熱心な方でしたので、すぐに、第3段階から第4段階に進まれました。


その1つがMQ会計だったわけですが、この第4段階は、クリアしないといけない課題が、実は多かったりするのです。


損益計算書をMQ会計表のカタチに変え、成果を出すことが出来たのは、もちろん喜ばしいことですが、それだけでは、これからの未来を構築することが出来ません。


なので、次に取り組むべき仕組みは、現状を常に把握し、未来を変える意思決定が出来る、日次決算への移行だと思いました。


月が終わってから、初めて利益が出たのか出ていないのかを知るようでは、意思決定の速度と質が、どうしても落ちますよね。


もっともっと、いい会社になっていくためには、日次決算への移行は必須の条件だと、社長も理解を示して下さいました。



売上-売上原価=粗利総額ではなく、粗利×販売数量=粗利総額

月次決算から、日次決算に移行するためには、大前提となる考え方を変更しなければなりません。


それは、粗利総額の計算方法です。


損益計算書では、売上から売上原価を差し引くと、粗利総額が計算できます。


ただ、この方法だと、日次決算に不向きなのです。


なぜなら、売上原価の計算には、在庫金額が必要だからです。


毎日、毎日、棚卸をして、その数字を把握しなければ、粗利総額が出せないのです。


実用的だとは思えませんよね。


なので、日次決算では、粗利総額の考え方は、1品から得られる粗利と、販売数量のかけ算で計算します。


つまり、M×Q=MQという考え方ですね。


こうすると、今日売れたパンと、その販売数量が分かりさえすれば、今日の粗利総額が計算できます。


今日の粗利総額が分かるということは、次のようなグラフを作れるわけです。





すると、一目瞭然に、現状把握が出来ますよね。


いつ固定費を超えそうか、予測ができるわけです。


そして、現状が分かるから、今の意思決定を、未来のために変えることが出来ますよね。


如何でしょうか?


終わってからの数字を見ても遅いのです。


しかも、月次決算から、日次決算に移行するためには、販売データにV(変動単価)を加えるだけで作ることができます。


なので、このパン屋さんも、単品管理をして、何が何個売れたのかを、データで取るようにしました。


データの入力に間違いがなければ、月次決算の数字と、日次決算の数字には、そんなに誤差が出ることはありません。


ただ、このパン屋さんの場合は、どうしても、理論値と実値に誤差が出てしまうのです。


これが、まさかの事態を発見するに至りました。


あまりのことに、声が出ませんでした。


第6回に続く。


今回もまた、ブログ筋トレ中の文章を最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。


今後とも、どうぞ宜しくお願いします。


ブログ筋トレVol.254

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    ABOUTこの記事をかいた人

    四ケ所 秀樹(しかしょ・ひでき)
    NICE ON株式会社(ナイスオン) 代表取締役。

    「粗利最大化」と「粗利最速化」を信条に、1年後の利益幅を最大97.5倍にした他、直近では、300万円の利益だった企業の教育を担い、4年間で7,000万円の利益にまで引き上げた実績を持つ。

    MG開発者の(株)西研究所西順一郎氏、そして、(株)ソフトパワー研究所清水信博氏に師事し、企業の健康を司る【氣(社風)・血(お金)・水(業務フロー)】に関する社内研修を展開している。

    【これから100年を志す企業を、絶対に守り切る土台づくり】を使命とし、赤字スパイラルから黒字スパイラルへの思考のシフト、全体最適思考の経営を指導している。

    1974年佐賀生まれ。関西学院大学法学部卒。

    保有資格

    ■西研公認MGインストラクター
    ■SP研公認最上級TOCインストラクター(日本第1号資格取得者)
    ■STR認定コミュニケーションマスター(世界第1号資格取得者)
    ■TOC‐ICO国際認定 思考プロセスジョナ登録