皆さま、こんにちは!NICE ONの四ケ所です。
今日は、日本におけるSDGsにおいて、先頭を走っておられる企業さまの、経営計画発表会にお招き頂いております。
その名も、サスティナビリティアワードです。
OKが出ましたら、また共有させて頂きますね。
では、今日もまた、スウェーデンの視察ツアーについて書かせて頂きますが、いよいよ最終日の振り返りになりました。
1日、1日を振り返るって、本当に大切なことだと、改めて感じることが出来ました。
サスティナビリティ視察ツアー in スウェーデン2019.0227については、こちらからどうぞ!
サスティナビリティ視察ツアー in スウェーデン 2019.0228については、こちらからどうぞ!
サスティナビリティ視察ツアー in スウェーデン 2019.0301については、こちらからどうぞ!
この記事の内容
国と地域と企業が一体となってビジョンに向かうことが何よりも大事
4日目は、まず、宿泊しているホテルに、Gotland出身のビジネスコンサルタントであるスヴェンさんにお越し頂き、SDGsの取り組みについて、コンサル視点で話をして頂きました。
何かを成し遂げるためには、国と地域と企業が一体となってビジョンに向かうことが、何よりも大事だというお話から始まりました。
3日間を通して感じていたことですが、スウェーデンは、1つのビジョンに向けて、全体で協力する体制がしかれていますね。
具体的には、民間の企業が、SDGsに向けた取り組みをすると決めたら、国や地域から、必ず支援が出されるそうです。
これが、世界一、SDGsを推し進められる原動力になっているのは、間違いないようです。
また、全体で協力する体制が整えやすいように、まずは、大きなビジョン(長いストーリー)を作ったあとに、全員が言えるように、短い文章にまとめて表示することが大事だと仰いました。
私たちがよく目にする、SDGsの17項目のイラストの裏には、壮大なビジョンのストーリーが描かれていました。
2030年に、世界は、どうなっているのか?
私たちは、2030年に何を達成しているのか?
このストーリーが、国全体で共有されているとイメージしてみて下さい。
1企業だけでも、ビジョンを共有するのが難しい中で、国全体で共有が出来ている・・
こういう点を、しっかりと学ぶ必要があるのだと思いました。
未来を決めて、【今】何をすべきかに時間をかける
スウェーデンの初日のブログにて、Backcastingについて書きましたが、まずは、未来から考え、未来を決めて、未来から見て、【今】何をするかに時間をかけることが大事だと、皆さん仰います。
スウェーデンにおいては、幼児教育の段階から、【教える】【覚えさせる】教育ではなく、自分たちで【未来】を決めて、現在の【課題】を見つけ、どうしたら【解決】出来るかを話し合うのだそうです。
この写真は、何をイメージして作られているゴールでしょうか?
これは、小さい子(孫の世代)が水を飲んでいる絵ですが、その心は、次の世代に良い環境を残すというゴールがイメージされているのです。
そのために、今、何をしているのか?
Gotlandでは、風力発電がすごく盛んに取り組まれているそうです。
そして、足りない分は、スウェーデン本土から供給を受けているそうです。
見習うべきは、この取り組みは、大々的に始まったことではなく、個人が小グループを作り、出資し合いながら、小さく始めたという点だと思います。
ゼロか100かではなく、1世代、25年後に向けて、徐々に徐々に取り組んでいくプロセスを大事にされてるのが、良く分かる事例でした。
また、昨日のブログにて、Gotlandにある大学の話を書きましたが、その電力は、近くの海の力を利用したものでした。
今度は、その海水を、飲み水にする取り組みが始まっているようです。
今、思い出しましたが、スウェーデンでは、ペットボトルのお水を買わずに、蛇口から出るお水を、空になったペットボトルに注ぎ、そのまま飲んでいました。
私が小さい頃は、蛇口から出るお水を飲んでいましたが、今は、飲みませんよね・・。
なので、最初は躊躇してしまいましたが、2日目からは、買わずに蛇口から出るお水で過ごしました。
経済が1番上というのがポイント
SDGsケーキと呼ばれる、17項目の体系図について、説明を頂きました。
17個は、別々に存在しているのではなく、原理原則が重なっており(で繋がっており)、3階層で成り立っているそうです。
その3階層とは、下から【生物圏】【社会】【経済】です。
そして、土台である生物圏に関しては、10億年前から決まっていることなので議論の余地はなく、ポイントは、1番上に【経済】が来ていることです。
つまり、どんな社会を作ることが、経済を良くすることに繋がるのかという視点で描かれているのです。
日本の場合は、利益が出たら、環境問題にも取り組みたいという声を、よく耳にしますよね。
だからダメだ・・という話ではありません。
スウェーデンは、国と地域の支援が約束されているからこそ、挑戦がしやすいという仕組みが構築されているのですから。
最後に、スウェーデンが世界一になっている1つの理由を説明して下さいました。
・ビジョンを作るときに、Backcastingであること。
・次にコンセンサス、つまり、全員で合意すること(共通認識であること)
・次に計ること、つまり、指標を持つこと(環境ラベルとか、ゴミを何キロ出しているとか)
・最後にコミュニケーション
これがフレームワークになっているのが、スウェーデンの強みということでした。
材料仕入れの無いガラス工房
ホテルでの勉強会のあとは、再生可能エネルギーで賄うリサイクルガラス工房に、訪問させて頂きました。
材料仕入れは、割れたガラスの回収です。
電力は、すべて、再生可能エネルギーで賄っています。
原価ほぼゼロ、水道光熱費ほぼゼロ、売っている商品は、なかなかなハイプライス。
思わず、MQ会計に落とし込みたくなりましたw
小さな工房ではありましたが、中小零細企業にとっては、その考え方と仕組みは、大いに参考になりました。
世界で最もサスティナブルなハンバーガーチェーン
ファーストフードと環境問題って、真逆のイメージがありませんか?
環境問題に取り組まないといけないとは思いつつ、ついつい、便利で安価だからとファーストフードを選択する。
ここに訪れる前は、私自身が、そういうイメージでした。
しかし、訪れてみると、何と書いてあるのかは分かりませんが、環境問題に取り組んでます!と分かるものが貼ってありました。
中に入ってみると、さらに驚きです。
もちろん、普通のハンバーガーも売っているのですが、ビーフではなく、健康志向の材料で作られたハンバーガーや、ベジタリアン、ビーガンの皆さまにも対応するようなメニュー構成でした。
私は、本当のチキンではない、チキンバーガーらしきモノを頂きましたが、味も見た目も完全にチキンでした。
このように、サスティナビリティを徹底的に追求しながらも、ファーストフード業界において、顧客満足度が、2018年まで12連続でスウェーデン1位なのです。
日本は、古来から、その【在り方】を大事にしてきた国です。
日本の良さ、強みだったものを、このスウェーデンで見せつけられているような感覚に陥ってしまいました。
排出するCO2よりも、多くのCO2を吸収する投資を行うファーストフード店。
ゴミを17種類に分類するホテル
この視察ツアーの最後は、宿泊させて頂いたClementsホテルの取り組みについて、話をして頂きました。
このClementsホテルは、2009年にGotland初の環境ラベル認定のホテルになりましたが、150以上の基準を満たす必要があったそうです。
そして、それは、下記の5つのテーマに分かれていました。
・Water(水)
・Energy(電力)
・Waste(ゴミ)
・Food(食べ物)
・Chemicals(化学)
この5つの要素について、いかにお客様を増やしながら取り組めるか?
すごく難題のように思えますが、1つ1つを真摯に取り組んだそうです。
水については、シャワーヘッドを工夫することで、2016年に1473リットルだったものが、2017年には1192リットル、2018年には1079リットルに減っていました。
しかも、お客様が増えながら、です。
もちろん、ホテル側の工夫もあるのでしょうが、やはり、お客様の意識も変わってきているようです。
そして、社員さんの努力(水を節約することの意義を訴えるような取り組み)も大きかったそうです。
また、電力は全てLEDに変更し、地熱を利用するなど、自社再生エネルギーのみで運営されるホテルを目指しておられました。
さらに、ゴミは、何と17種類に分類されています。
ゴミではなく、資源になるように・・
ここまで来ると、もう驚かなくなっていしまいますが、化学物質を極力減らすために、掃除はすべて、水と酢で行う徹底ぶりです。
Visonがあるのであれば、そこに到着するために、1つ1つクリアしていこう!という最後のお言葉が、心にとても響きました。
スウェーデンは、4、50年前から、すでに【持続可能な社会】に向けて取り組んでいたということが、今回の視察ツアーでよく分かりました。
簡単にたどり着ける道のりではないこと、国や地域、そして、企業が一体とならないと難しいこと、さらに、絶対的に教育が必要なこと。
いったい何から始めたら良いのか・・?
今日のサスティナビリティアワードにて、そのヒントを掴んでこようと思います。
今回もまた、ブログ筋トレ中の文章を最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
今後とも、どうぞ宜しくお願いします。
ブログ筋トレVol.34
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